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「”Tsukuyomi Design” アクセサリーの考え方」




 今回は「Tsukuyomi Design」のアクセサリーの考え方をお伝えしてみようと思います。

「ツクヨミ・デザイン」:https://tsukuyomi.design/

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 いつも一番に考えるのは、”とにかく他にないもの”。
最初の記事でも書きましたが、元々シルバーアクセ制作を始めたのは自分が欲しいアイテムを見つけることが出来ず「だったら自分で作るしかない」と思った事に始まります。
かれこれ15年程前になるでしょうか。



 最初は自分が着ける為でしかなかったので、シルバーに対してデザイン面も技術面も何の知識もないまま、アートクレイ・シルバー(銀粘土)なるもので制作してみました。
簡単に出来るという割には結構加工しづらく、乾きやすく、完成してもやけにもろい・・・
自分は決して不器用ではないと思っていたのに、思いの他苦労しました。




たしか、これが私が初めて作ったリングです。

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 こんなにシンプルな形なのに何度も何度も手直ししながら作ったのを覚えています。
こんな感じでまずは作りやすいものをいくつも作って練習しました。
しかし、自分の思うような形を作るには至りませんでした。
普段指先は器用だと言われるので、正直余裕だと思っていました(笑)
いざやってみると、普段の生活の中で作業するものとは細かさの次元が違い、”器用”なんて程度では役に立たないと思い知らされました。

 そして、シルバーブランドやデザインの知識も何もなかったので、まず最初に買ったのがクロムハーツのムック本でした。
正直、クロムハーツが有名なブランドであることすら知らず、本屋に置いてあったから買っただけです。
でも、シルバーに精通する知人もいなかったので独学で勉強しているうちに”クロムハーツ”スゲーな、カッコいいな・・と思い始め、気づくと「シルバー本気で作りたい」と思うようになりました。
ただ、やはり同じようなものは作らない、個性は強めに出していこうとは思いました。



 そうやって半年ほどシルバークレイで作り続けました。
すると、周りの人から「自分にも作って」という声が聞こえるようになりました。
それはとても気分の良いもので、「いつか自分で作ったものを販売して知らない人達にも使って欲しい」と思うようになりました。
で、そうなってくると考えなくてはならない事が出てきます。
それは、一点ものを売るならいいが、独自のモデルを量産するとなるとシルバークレイではコストが掛かりすぎるし複製を作るにはまったく向いていないということです。



 そうなってくると鋳造というものを覚えなければならないと知りました。
”鋳造”は、まずWAXというロウのようなもので原型を作り、それを石膏で固め焼く事でWAXが燃え尽き空洞が出来ます。
そこへ銀を溶かして流し込むことで、原型と同じ形の銀が出来ます。
それを丁寧に磨き上げてシルバーアクセになります。
それからゴム型を作ることでWAXの複製が作れるようになります。


[シルバークレイのメリット]
・ 鋳造や彫金の様に火を使わないので安全
・ 粘土なので修正がしやすい
・ 純銀なので白い輝きが綺麗


[シルバークレイのデメリット]
・ 加工しやすい反面、乾きやすいので濡らしながらの作業が面倒
・ 価格が割高
・ 純銀で、かつ銀粘土の構造上完成品は微細な空間だらけになるので、柔らかく細いものだと非常に曲がりやすく折れやすい。


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(このWAX原型は現在のものです)


 シルバー925(純度92.5%)の鋳造のメリットとして、純銀のシルバークレイに比べ強度がありますからデザインの幅が広がります。
※ シルバーアクセサリーは一般的には「シルバー925」または「スターリングシルバー」と呼ばれる純度92.5の銀になります。



とは言え、鋳造を教えてくれる人もいなければ家族もあるので学校へ通う訳にもいきません。
私は「誰でもいいからまず基礎を教わろう」「誰に?」「材料はどこで手に入れる?」・・・・
少なくともこんな田舎じゃ教えてもらえる所なんかない・・・
と考えに考え、「東急ハンズなら機材を置いてあるんじゃないか?置いてあるなら使い方も聞いてしまえ」と、忘れもしない新宿のハンズへ向かったのでした。



すると、あるある、機械も銀素材も。
迷惑は承知の上で3、40分は店員さんをひとり占めして教授頂きました。
ハンズの店員さん、その節はご迷惑おかけしました。そして有難うございましたm(_ _)m
本当にざっとですが、基本中の基本を理解した私は帰ってから毎日聞きそびれた部分を理解すべく練習を始めました。
もはやそれは練習というより実験でした。
出来が失敗なら良い方で、鋳造の瞬間溶けた銀を吹き飛ばして床を穴だらけにしたり火傷したりは一度や二度ではありませんでした。
石膏の水分量や焼く温度や時間、それらの組み合わせ・・・完全独学は非常に遠回りだったかも知れませんが、普通しない失敗をすることで知識は増えたと思います。
そして、しばらく練習を続け、まともに形に出来るようになりました。




 鋳造はマスターしたものの、今までろくな知識もなかったところにクロムハーツや似たようなドメスティックブランドの作品ばかり見ていたものですから、同じような方向にどんどん引っ張られてしまい、「あ、また同じじゃねーかー!」の繰り返しでした。
頭では面白いものを想像するのですが、それを形にするのは難しい・・・
思い切ったものを作ってもセンスの感じられないいかにも素人くさいものしか出来ない・・・
そんな時期が数年続きました。

 そうやって思い悩んでいた頃の作品のひとつです。

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 現在のTsukuyomi Designのアイテムは個性が強いので、むしろこういう方が良いなんていう人もいるかも知れませんが、やはり”何ものにも似ていない”を大事にしていますので、こういったどこかで見たことのあるようなものはこれからも作ることはないでしょう。


 ちなみに、この頃はデザイン的に向かう方向が定まらずブランド名をいくつか変えながら自分なりのデザインを模索していました。
そして、商品としてもそこそこになってきたかなと思えるようになってきた頃、気づくと避けようと思ってきた”ちょい悪”に足を引っ張られていることに気づくのです。
今もそうですが、怖がらせるもの、悪さをアピールするものは作らないようにしています。
今メインにしているペンダントなどは、自分にとってパワーの源であり、お守りであり、自分の個性の象徴だと考えていますので、”負”のイメージを感じさせるものは着けるべきではないと考えています。
まぁ、確かに悪そうなものはカッコいいと考えるのも男としたら当然の事ではあるのですが、もうそういうものが主流の時代は終わりを迎えると考えています。
※ 決してそういうものを否定するつもりはありません。


 これはその頃作っていたやつです。

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 そしてこの数年後、独自の発想をやっと形に出来るようになってきたのをきっかけに、ブランド名を「Tsukuyomi Design」としました。
独自のスタイルとして、

・ 他にないものしか作らない。

・ 何かをモチーフにし、形を再現するものは作らない。独自の世界観。

・ 何かをぶら下げるという形態はチェーンとペンダントトップの一体化を崩すことになるので、
  丸カンは絶対に使わない。

・ チェーンもペンダントトップのデザインの一部と考える。


 あと、独自の個性として、タマムシの羽をシルバーと組み合わせる。
宝石などは中に入った光の複雑な屈折により輝きますが、タマムシの羽は透明ではなく完全反射ですので、宝石の光とは全く違う輝きを見ることが出来ます。

 このようなアイテムを作っています。
本気で気に入ったものしか出しませんので種類はまだ少ないですが、これからも次々と出していきます。
「Tsukuyomi Design」をよろしくお願いします。

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