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独断と偏見「カッコいいモノ」 ”缶飲料”



 ペットボトルにはない魅力が缶にはある。
中身が丸見えて柄の入ったフィルムを巻くだけのペットボトルに対して、金属という中身の全く想像すら出来ない容器に直接印刷されたデザインは容器そのものが顔。
このブログはあくまでも”カッコいい”が主題。
美味しそうな表現とか広告的要素は一切考慮しません。
レコードのジャケットのごとく、缶のデザインそのものがキャンバスであると勝手に考え”カッコいい缶飲料”をランキングしてみます。



 数時間にわたってリサーチして分かってきたこと。
当然ですが、缶飲料というのも味もデザインも時代の流れを象徴しています。
昭和のデザインはシンプルであり、商品イメージを押しの強いロゴで目だとうとするやり方が多い。
当時のジュースの味というのは今ほど種類が無く、それらを見た目の押しで消費者の気を引いていた気がします。
もっと言うと、缶の見た目でどんな味かが想像出来たのが昭和でした。


 それが時が進むにつれ、複雑な味のものがどんどん増えてきてもはや見た目で判断させるのは不可能になってきました。
すると、その味を表現するのに文字を使うようになります。
そして、デザインは味との関係性を保ちつつも独自のインパクトを持たせるようになります。
結果、デザインそのものが商品の一部となってきます。
商品によっては、むしろ味よりも流行性を狙っているように思えることも多々あります。
要は、缶飲料のデザインは以前の飲料を宣伝する為のパッケージから、商品そのものの一部となったと私は感じます。


 そんな訳で、デザインの良さを考えるとどうしても最近のものを挙げる事になってしまいます。
なので、「まあ、そうでしょうね・・・」というランキングになってしまいました。
ご勘弁ください。




 で、ランキングの前にひとつ雑談を。
検索中に懐かしいものを見つけました。
「メッコール」。

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(画像引用:「ミドル エッジ」


麦コーラと呼ばれたもので、子供の頃親戚の家に行くと大量に置いてあった激安コーラだ。
正直、クソ不味かったのをはっきり覚えている・・・
穀類っぽい癖のあるパンチのないコーラ・・
まあ、今となっては良い思い出ですが(笑)
なんでも、韓国産だったとか。
今になって知りました。
韓国のりは好きです。


では、独断と偏見のランキングです。





 6位  「Red Bull」

 オーストリア発、レッドブル。
意外にもルーツはタイらしい。
どちらかと言うとシンプル系になるのかもしれないが、中心のイエロー(黄金の太陽)がひとつ入ることで複雑なロゴに見える。
この太陽を外すと成立しないデザイン。
本来ならもっと上位に入れるところだが、一つ残念なのが、円柱の缶の形状にデザインが少し殺されてしまっている感がある。
いかにも円柱に巻いたという感じが隠せない。
飲料としては何の問題もないのだが、一つの作品としては少々勿体無い気がする。
5位以上のはすべて缶の形状に殺されていない。

下の箱の方が平面のロゴがバシっと決まって断然カッコいい。


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  5位  「7UP」

 これ、おそらく1960年代のもの。
なんと思い切ったデザインだろうか。
ゲームのアイテムにでも使えそうなくらいシンプル。
しかも今見ても何の違和感もない。
むしろ今のものよりも広告感が無く非常にクールだ。
レーシングカーに貼られたスポンサーロゴは飲料メーカーの広告とは思えないほどフィットしている。
このデザインの缶の画像を探したのだがなかなか見つけられなかった。
それもそのはず、まさか60年代のものとは・・・
なんとオークションでは当時の汚れた空き缶が4000円前後で取り引きされている。
分かる人にしか分からない世界だ・・・
ちょっと分かる気がするが(笑)

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  4位  「エネルゲン」

 これは意外かも知れないが、文字とラインだけで構成されているのは有りそうで無い。
大抵そういったやり方だとインパクトも無くつまらないものになりがち。
しかも缶のオレンジと黒文字の二色のみ。
新聞のような見た目を商品にするのはなかなか難しいと思う。
そこで特別変わったフォントでもない「energen」を文字にスリットを入れ”gen”をラインごと斜めに押し上げた。
そして「burn your body fat!」の一文だけラインの斜めに合わせる。
逆に言えばそれだけ。
しかしそのバランスは完璧。
気になったのは、「burn your body fat!」の一文を斜めにすることで雰囲気を壊してない事。
普通斜めに文字を入れると商品ぽくはなるが同時に落ち着きも無くす。
なぜクールなイメージが崩れないのか?とよく見てみると、なんと、文字は上下整列したまま配置だけが斜めになっている。
それがイメージを崩さずアグレッシブさだけが表現されたようだ。

 正直他のものほど派手さや個性はないが、度を超えた真面目さを感じるこのデザインは逆にベスト・オブ・ザ・クール!
Tシャツにも出来そうなそのデザインは飲料缶としてはむしろ個性的かも知れない。



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 3位  「zone」

 これは一番最新のクールデザイン。
個性を放つのは、まさかの虹色に輝く”電源マーク”。
完全に”最新”、”世代”を意識している。
何の感情もない印象の中に角丸の金属風フォントが近未来のカッコ良さを感じさせる。
電源マークは滅茶苦茶カッコ良い。
もっと上位でも良かったのだが、個人的には”zone”のロゴより下の文字群は要らない。
DIGITAL PERFORMANCE ENERGY とか意味が分からないし逆にダサい気がする。
潔く、”電源マーク”と”zone”だけで良かったと思う。
そうすれば2位でも良かった。



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 2位  「コカ・コーラ エナジー」

 これはすばらしくカッコいい。。
基本的にコカ・コーラマークと商品名だけで構成されているが、マークが横で商品名の文字が縦。
斜めというのはありがちだが、90度という潔さがカッコいい。
そして、シンプルがつまらないとならぬように周りを不規則な波模様で埋め尽くしている。
言われなければ波紋には見えない主張のなさがロゴを引き立てる。
そして、飲み口の上面まで同色にするという冒険。
これって結構コスト掛かるんじゃなかろうか?
知らんけど・・・


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 1位  「MONSTER ENERGY」

 私はメジャーなものはあまり好まないのだが、これは1位にせざるを得ないと思う。
良くできたデザインだと思う。
飲料感ゼロのデザインはなかなかの冒険だと思うが、逆にMAX売りに勝負をかけたデザインなのかも知れない。
味がどうの、売れる為にどうの、なんて理屈は感じさせず、ただただ攻めの存在感。
もはや何の商品にでも付けられるオールマイティの雰囲気は最強と言えるし、これからもなかなか抜きに出るものは出てこない気がする。
ケン・ブロックのマシンなど見てしまうと無条件にあちこちにステッカーを貼りたくなる。
斬新と思い切りだけでなく、最上位部斜め部分の”TAURINE・・・”の細かい細工が高級感を出している。
他にもバリエーションがあるが、やはりブラックにグリーンのこの1本でしょう。


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独断と偏見「カッコいいモノ」 ”自転車” ver.2



 以前のカッコいいものシリーズ、独断と偏見「カッコいいモノ」 ”自転車”編でご紹介した自転車よりも圧倒的にカッコいいマシンを発見したので「ver.2」としてアップグレードします。
おそらくイギリス、もしくはサンディエゴの会社と思われる”Wordless Tech”デザインのトライアスロン用のバイク。
前回の「TORON」的な自転車もいんぱくとはあったものの、実用的なデザインかというとあまりその気配は感じられない。
比べて、このWordless Techのデザインは素人が見ても合理的に考え抜かれたデザインであることは想像に難しくない。

 競技用であるから当然軽量化が第一前提だと思われる。
通常軽量化を極めると空間だらけのスカスカな風貌になりがち。
しかし、おそらくカーボンであろうこのボディの表面積はそれを感じさせない。
重量よりも空気抵抗重視を感じるが、まあ、言うまでもなく恐ろしく軽いのだろう。
現代の素材と加工技術の成せる技。車で言えばフレームシャーシではなくモノコックといったとこだろうか。
さすがにベースのフレームは何本か入ってはいるだろうが。

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 私は自転車に対する知識は皆無なので想像しか出来ないが、このホイールはカーボンだろうか?
空力を考えていることは一目瞭然だが、アルミで作ったら、いくらアルミとは言えもの凄い重量になるはず。
輝いて見えるが、今はカーボンでこんな造形ができるのか?・・・
マニアの方なら常識かも知れないが、だとしたらその加工技術見てみたい・・・

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 本来一番メインのフレームが見当たらないというのは不思議な造形だ・・・
このデザインのカッコ良さの理由の一つとして、後ろへ行くにしたがって下がるライン(フレーム)が無いというのがある。
大まかな構造として、横のラインはペダルから後輪へ向かう線とハンドルからサドルに向かう線の二本だけだ。
更にペダルから上に立ち上がるラインが皆無なので結果、大まかには前輪後部から後輪中心まで斜めに伸びる一本のラインに見えなくもない。
そしてそれに一役担っているのが、それを助長させるカラーリングだ。
ペダルの前後のラインを一本に見せる色分けがされていることで、前輪から後輪まで斜め上に伸びるカッコいいラインが出来る。
ということは、この自転車のデザイン的構造として、二つの円(車輪)とそれらをつなぐ斜めに駆け上がる下のライン、そしてそれと平行に駆け上がるサドルへつながる上のラインだけで構成されていることになる。
落ちるラインが無いのだ。
それがこのカッコ良さにつながると勝手に分析した。

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 いやぁ、美しい・・・
文句なく二つ目の独断と偏見「 TD CROWN S 」
ところで、この自転車、いくらするのだろう・・・・

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独断と偏見「カッコいいモノ」 ”オーディオ” プリメインアンプ編



 カッコいいオーディオ、アンプ編です。
中でも”プリメイン”と”セパレート”は一緒には比べられないので、今回は一般的な”プリメインアンプ”でいきます。

 最新のオーディオは全く知識がないのでまた数時間検索しまくりました。
しかし、私が古いのか最近の丸みを帯びた流線型のデザインはオーディオとしては好みではないです。
あくまで好みです。


 アンプは音量や音質の調整、ソースやスピーカーの切り替えのセレクターなどで構成されていますから、それらの操作性を保ちつつシンプルにした方が美しいデザインとなります。
これでもかとランプやスイッチだらけにするとメカ過ぎて美しくない。
また、一時期流行った大型の角形スイッチなどはズラッと並べない方が適度のアナログ感で出て逆に高級感が出る。
あと、重厚感はあった方が(見かけ倒しはダメだが)質感が高いし実際音も良くなる。


 では、独断と偏見の3位から。





3位 「SONY TA-F555(333)ESX 」

 ブラック代表、SONYの「SONY TA-F555(333)ESX。
333ESXが登場した頃、ちょうどアナログチックが流行り始めたかどうかだったと思う。
それまではとにかくスイッチが多く、角形スイッチやトグルスイッチが混在して、スライドボリュームも珍しくはなかった。
それが機械っぽくて良かったのだが、この頃からアナログメカ=高級感という空気になってきた。


そんな中、まさかのSONYがアナログ感全開のモデルを出してきた。
売りはジブラルタルシャーシなる26kgもある79800円ランクとは思えない重量。
そして、こだわりの証として、「SONY」エンブレムを真ん中に持ってきた。
それが中級機でありながらワンランク上の質感を出した。
私の中ではこのタイプのデザインでは今だに抜きに出るものは無い。
つまみの数、つまみのサイズ、配置、文句なし。


 見た瞬間に一目惚れし、購入。
今でも現役です。古いが故に、アナログプレーヤーが使える。
今では主流のシルバーやシャンパンゴールドの機種には高級感は勝てないものの、見かけなくなったサイドウッドがそれを補っている。
ちなみにブラックモデルの性として、サイドウッドを外すと途端に格下に見えてしまう。

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2位 「Accuphase E-306V」

 さすがにデザインが良いものは必然的に高級機になってきてしまう。
もはや安っぽいアキュフェーズは見たことはないし、大体同じような顔を持つのが特色のブランド。
その中でこのモデルを選んだ理由は二つ。
大き過ぎないメーターパネルと、ちょうど良い操作系の数。


 基本的にAVアンプでもないのにリモコンで操作するタイプは好きではないのです。
イメージ的に余計な回路が増えることで音質が落ちるという先入観があるから。
出来るだけ生音を追求し、それがデザインに現れている方が魅力的に感じる。
そういう意味で、E-406のようにパネルを開くと多くのスイッチ類が現れるタイプはシンプルとは言え先入観がデザインをも拒否してしまう。
なので、堂々と最低限のスイッチ類を配置している方がのっぺらぼうよりもデザイン的にも好感を感じる。
アナログメーターも、アキュフェーズの持ち味で好きだが、あまり大きいと逆に高級感を感じない。
少し控えめだが精密さを感じるメーターの方が断然カッコいい。

 そして気を引かれるのがツマミ類のあるセンターパネルのゴールドが濃くなっているところ。
ハイエンドでなくてもほとんどがゴールド系になっている中で、この配色だけで高級感が増す。
※ モデルによって一色のタイプもある模様。

 少ないパーツとシンプルなパネルを使って、センスだけでこの質感を出すのは素晴らしい。


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(画像引用:「ハイファイ堂」





1位 「LUXMAN SQ-38signature 」

 これは他の何者とも比べられないラックスマンの真空管アンプ。
かなりの高級機だが友人が所有していたのでよく聞かせて貰った。
当然音も素晴らしい生音だ。
上半分に真空管をびっしり積んだこの機種は、デカい上に他の機器を載せる事もできない。
それどころかかなりの放熱がある為、上には空間をつくる必要さえある。
というか、ラックに入れるような代物ではない。
完全に単独で置いて、ぼやっとオレンジに光り音を出している様子を眺めてしまう特別な個性を持つアンプ。


 上半分が真空管収納部となっている形状は他とは比べにくいところだが、天井がアーチ状になっているのが更に個性を発揮している。
この収納部はその後、操作部と同色になったりしたようだが私はこのいかにも真空管を背負っているのを誇張するかのようなこのカラーリングの方が好きだ。
シンプル過ぎる位の操作部と真空管部が合わさることでちょうどいい一体感が出ている。
他にはないルックスは文句なしに初の”TDクラウンS”。

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(画像引用:「Nack Audio」

「”TD CROWN” スタンプ 始めます」


 独断と偏見「カッコいいもの」シリーズを始めてまだわずかですが、これからもジャンル問わずどんどん上げていきます。
で、毎回独断と偏見でそのジャンルの一位(あくまでその時の暫定になりますが)を決めていますが、そのジャンルの中でブログの為に選び抜いた一品ではなく、自分の中でブログ関係なく「本当にこれはカッコいい!」と思うものも中にはあるわけです。


 もちろん毎回の一位も本心からの一位なのですが、プラス個人的に特に思いの強いものに対して「TD CROWN」スタンプを押していこうと思います。
なので、毎回つくものではありません。
勝手に私からの表彰とでも言いましょうか、そんな感じのスタンプです。



 スタンプは二種類。


  「 TD CROWN 」
 私が勝手に賞賛する選ばれし”カッコいい”デザイン
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  「 TD CROWN S 」
 私が尊敬するレベルの完璧なデザイン
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 スタンプが付いたから何だということもないのですが、こんな感じで世のあらゆるもののデザインを楽しんでいきます。
読者の方も、世の”カッコいいもの”があったらコメントしてください。
面白そうなものは記事にしていきます。

 よろしくお願いします。







独断と偏見「カッコいいモノ」 ”オーディオ” カセットテープ編 (TD CROWNあり)

 ※ TD CROWN あり

 前回、カセットデッキ編をお送りしましたので、カセットテープも外せないだろうということで、今や骨董品扱いの”カセットテープ編”です。

 私の幼き頃の記憶に残っているのはまさにこれです。
当時はラジカセとこれがあれば一日遊んでられました。
また、あるある話でよく聞く”テレビの音録音するから声出さないで!”という時代でした。
この頃は音質とかそんなものは発想すらなく、どれだけ長く録音できるかくらいしか考えてなかったと思います。
すると必然的に120分とか180分のカセットを使うわけです。


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 しかし、そのデメリットとしてとにかく早送り巻き戻しが時間が掛かって仕方が無かったと思います。
そして、ぴったりの頭出しなどは神業でした。
早送りのキュルキュル音を聞きながら、一瞬途切れた瞬間に指を離す!
「あー、まだここか!」の繰り返し。
ピッタリ一発で決まった時は快感でした
音楽を聴くだけなのに今では考えられない攻防でした・・・


 それから時が過ぎ、中学、高校となってくると音に凝り出し、ノーマル・ハイポジ・メタルなどを使い分けていきます。
そして、自分なりのオリジナリティを考える様になり、お気に入りのデザインのカセットを使いレタリングで飾るようになりました。
その頃流行っていたカセットテープの中から、当時というよりは現在の自分が選ぶデザインのものを挙げていきます。
このブログはあくまでもデザイン主体の話です。
実際の音質や性能は考慮していません。
デザインする人間として、あくまでも”カッコよさ”に注目するものです。


 ただ、これだけは言いたいのですが、アナログはやっぱり音が良いです。
デジタルでは再現できないものを再現してくれます。
そのせいかどうかは知りませんが、最近若い人の中でカセットが再燃しているようです。
これらのカセットテープがオークションで1本5千円~1万円で取引されているようです。
理由はどうあれ嬉しいものです。





5位「DENON MD」
 これは私も常用していたカセット。
すごくシンプルなのだが、二段の窓にすることで見栄えだけでなく剛性が増したように感じる。
また、全体的にはソニーのESシリーズに似ているが、ハブ(テープが巻いてある丸いの)のスリット(?)が丸ではなく角形でしかも細かいところがメカっぽさを演出。
そして、シンプルさつまらなくさせないオレンジのテープ止めのストッパーと、メタルテープらしい細かく入った金文字。
奇抜さはないが、普段使いにちょうどいいデザイン。

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(画像引用:「カセットテープ収蔵品展示館」





4位「maxell Metal Vertex」
 maxellが出したメタルらしい重厚かつ思い切ったデザイン。
金のプレート以外には「A」「B」以外の印刷はないのだが、本体が安っぽいブラックなどではなく重いグレーでマット調なのが全体を引き締めて一体感を持たせている。
ゴールドのプレートのはめ込み部分を見ると角が立った上で隙間がないという精密さを感じる。
この縁の精密さを欠いただけで雰囲気は変わってしまっただろう。
また、ゴールドプレートのハブ穴への切り込みの精密さも秀逸。
一枚一枚削り出したかのようだ。
しかもシリアルナンバーの刻印入り!
量産品と思えないクオリティ。

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(画像引用:「N's Page」

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(画像引用:「fabcross」






3位SONY 「METAL MASTER」 「 UX MASTER」
 これに関しては、他のデザインとはまた視点が違う気がする。
素材からデザインが始まっている。
もちろん音質の為の素材選びなのだろうが、それ込みのデザインとなったと思う。
セラミックで覆うという突飛な事をソニーがやったというのも驚きだが、このシンプルな印刷を完璧なデザインでこなしたと言っていいだろう。
このシンプル配置を少しでもずらせたら失敗だろう。
小さな窓、隙間のない精密な成型、それによってその印刷も生きる。
結果、宇宙船を思わせる前代未聞の未来形デザインとなった。
各社見ても、この手のデザインは後にも先にもこれだけだった。

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(画像引用:「hiroyaikedaの物欲の館2」




2位「TEAC Ocasse (OPEN CASSTTE TAPE)」
 正直迷った。
これを2位にするか、ランク外にするか・・・
独断と偏見でもこれをどう判断して良いか。
もちろん個人的にはこのメカメカしさは好きだ。
だが、異端児過ぎて他と比べるステージのものなのだろうか・・・と悩んだ。
が、やはり、それも込みでデザインであろうということで、堂々の2位とさせて頂いた。
TEAC独特のセパレートシートを使わず、まるでオープンリールデッキのようなリール式を取り入れた。
ターンテーブルで有名なトーレンスも取り入れているようだが、これだけで私好みのメカっぽさだ。
とは言え、TEACもトーレンスもリールを目立たせたいのかカセットボディは透明なものがほとんど。
そんな中でボディのデザインも捨てなかったのがこのモデル。
賛否ははっきり別れるところだろう。
実際、市場では大コケしたらしい。
ただ、今になって高額取引されているのが本当の価値を表していると思える。
いろいろ考えずに、パッと見て、カッコいい!

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(画像引用:「KeyTaccata's FF Diary」




1位TDK MA-XG Fermo
 これはダントツのブレることなしに一位です。
デザインという意味では文句の付け所もない惚れ惚れするカセットです。
全身マット仕上げだと通常一色か二色くらいだと思います。
それを三色、モスグリーンをトップに持ってきてそれがちゃんと生きている。
文字も中心に持ってきて高級感を出している。
金文字もいやらしくならない使い方。
そして、一瞬見逃しそうだが、中心の小窓の白い縁が手抜きの無さを感じさせる。
更に、下部中心のゴールドのネジが高級感を際立たせる。
しかも、マイナスねじを使っているのが素晴らしい。
一番下の写真、バラしても高そうに見えるカセットなんか見たことありません。
現在1本6千円前後で取り引きされているようです。
独断と偏見、文句なしの一位は「TDK MA-XG Fermo」です。



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(画像引用:「N's Page」

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(画像引用:文字色y.com/blog/2007/09/fermo.html" target="_blank" title="「あの頃のオーディオに魅せられて。。。」">「あの頃のオーディオに魅せられて。。。」